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プラスチック廃棄物を考えるプロジェクトの第1回見学会メモ(その2)

2019年09月04日

 午後は、宇部港・東見初広域最終処分場の見学に急いだが、説明は、車内からで、短時間で終わり、あまり状況が掴めなかった。

ただ宇部市のRPからの不燃ごみ区分が覆土されていなかったので、バス車内から、写真がとれた程度である。手前の黒く見える覆土は宇部スチールの粒度調整スラグとのことである。

帰り際、何台かのダンプが黒い土を運んできたが、これは、バージ船から陸揚げされ、保管された浚渫土から、自然脱水したもので、最近はバージ船による直截埋立はないとのことである。

搬入データの整理も十分でないようなので、宇部市担当者からの同時説明が必要であったと反省される。全体的になにか明確な目的を持った見学の場合は事前に重要な課題を調べ、事前に質問事項を送っておいたり、現場においても、とくに見たいところをお願いするといった心構えが大切であると思う。

次いで、アースクリエィティブ(株)のリサイクルセンターに相当早めに到着したが、中島専務が、大変多忙にも変わらず、丁寧に対応していただき、プラスチックリサイクル関係あけではなく、食品リサイクルも含めた全般について、見学することが出来た。

全般的なところで、印象に残ったこととして、事業系ごみのうち、紙ごみ、食べ物ごみは、事業系一般廃棄物として、市の焼却施設に受入可能だが、プラスチック類や使用済み食用油等は産業廃棄物として、市の施設では受け取れない。しかしグレーな部分もある。産廃のリサイクル業者にとって、市の処理施設への廃棄物の安価な受入は、事業の阻害要因になるという点であった。

たしかに事業系一般廃棄物と産業廃棄物の区分はややこしい部分がある。
http://www.dowa-ecoj.jp/houki/2017/20170101.html
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/271/294/297/p002726_d/fil/bunruihyou.pdf

同社におけるプラスチックリサイクルは、①破砕、②油化、③圧縮であるが、圧縮は、食品を包んでいたビニールなどで、汚れがついたものがあるが、洗浄は省いて、セメント工場に有料で持ち込む。そちらで破砕して燃料として利用される。量的にはこれが一番多い。破砕物はセメント工場などで燃料として利用される。

発泡スチロールの破砕、溶融、冷却、成型によるインゴットの生産は、一応順調。ただ、運搬効率が悪いのが問題だが、出張処理の方が高くつくので、結局はPSP箱を運んで、工場内処理に落ち着いているようだ。

油化は、かなり大がかりな施設であるが、熱分解・油水分離して得た油はB重油代替として小型ボイラーの燃料として有価で売れるとのことである。

食べ物ごみのリサイクルについては、①飼料化、②バイオガス処理(開発中)
コンポストは製品がはけないことが問題であり、バイオガス処理の検討がなされているが、この場合も液肥の利用が問題であるとのこと。

 廃食油からのBDF生産については、軽油代替をねらったものだが、これも大きな需要はない。工場内や他企業の工場内のフォークリフトの燃料や宇部市のバス1台などに使用されている。どちらかというとCSR的な位置づけにあるようだ。

 それぞれお忙しい中、説明に時間を費やしていただいた方々、食事とディスカッションの場を用意していただいた廃棄物対策課の方に感謝いたします。

  終わるまで、雨に打たれずに済んだことは、大変幸運であった。

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