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8月26,27日に開催された瀬戸内海研究フォーラムin山口の紹介です。
2023年09月04日
第30回瀬戸内海研究フォーラムが山口大学大学会館で2日にわたり開催されました。
関係各県の持ち回りで、山口県での開催はこれが3回目になります。
山口大学、水産大学校、山口県環境政策課、宇部工業高等専門学校、山口県環境保健センターから運営委員が出て、関根教授を中心に企画され、振り返ってみると、非常に充実した内容だったので、饒舌になりますが、5回に分けて紹介します。
ご興味ある部分に目を通していただければ幸いです。
まず、環境省海域環境管理室の木村正伸室長から、基調講演として、最近の瀬戸内海の管理に関する流れについて説明がありました。
2021年6月に瀬戸内海環境保全特別措置法の改正があり、注目すべき重点施策として、まず、栄養塩管理制度について説明されました。
全体的に富栄養化対策を重点に置いてきたたことから、瀬戸内海はとくに西部海域を中心に むしろ貧栄養が問題になってきています。そのため、全窒素、全りんの下限値を提示し、兵庫県の例でいうと、具体的に播磨灘や大阪湾沿岸の下水処理場の季節別運転管理を行うようになっています。また下水処理場のみならず、工場排水にも同様な対策を適用することまで、行われるようになっているようです。
二つ目は、自然海浜保全地区の指定対象の拡充です。山口県では現行では8か所しか指定されていませんが、それに値すべきところや、自然再生の取組により成立した自然環境も指定の対象にしていく方向が示されています。
さて、改正された瀬戸内海環境保全特措法を受けた瀬戸内海環境保全基本計画についても、「地域の実情に応じた里海づくり」が掲げられ、栄養塩の排出規制一辺倒からきめ細かな管理への転換、ブルーカーボンの推進、海洋プラごみの抑制が重点施策として掲げられています。
これらに応じて、「令和の里海づくり」モデル事業も実施されており、全国の自治体、企業、市民団体などに補助が行われています。令和5年度では、瀬戸内海関係が12件のうち半数を占めています。
海ごみの抑制に関しては2009年にすでに海岸漂着物処理推進法が成立していて、地方公共団体を対象に海岸\漂着物等地域対策推進事業が実施されているようです。
最近では地方自治体と企業等が連携して、海ごみの回収・発生抑制対策を進めるローカル・ブルー・オーシャン ビジョン推進事業も行われているようです。横文字が多くてわかりにくいですね。あまり末端まで知られていない感じを受けます。
その2に続きます。(文責:浮田
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