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5月30日瀬戸内海協会主催の特別講演会をオンラインで聴講しました。

2023年06月06日

5月30日瀬戸内海協会主催の特別講演会をオンラインで聴講しました。

演者は昨年度、香川県職員を経て日本財団に移られた小蓑さんです。

演題は、「海洋プラスチックごみの課題と解決に向けた取り組み」ということで、まず、瀬戸内オーシャンズXについての説明がありました。

このプロジェクトは2020年12月に、瀬戸内海に面する岡山・広島・香川・愛媛の4県と日本財団が連携し、5カ年計画で取り組む海洋ごみ対策プロジェクトです。

目標として瀬戸内海へのごみの流入量を70%減少し、回収量を10%増加させるというものです。

これら基になるデータの信頼性はともかくとして、年間のごみの流入量は4500トンと推定されています。

話の中で、予算は3年間で5億円と聞いてその大きさに驚きました。

日本財団の助成が主な部分を占めるものと思うので、同財団のHPより2021~2023年度の関連する事業計画を拾い出してみました。

右下の表は2023年度の同財団の助成事業の予算で「海の未来」だけでも127億円もあり、また「子ども・若者の未来」などの助成事業も行っており、非常に影響力の大きな団体であることを認識しました。

発表では写真撮影も禁じられていましたので、名前の出てきた活動団体についてネット検索をして、講演の中で出てきた取り組み例をいくつか見てみました。

瀬戸内オーシャンズXは各4県が部局長が協議会の委員となり、幹事は担当課長が務めているそうです。また毎週1回はオンラインの担当者会議を開いてておられるということでした。ずいぶん力が入っていますね。

そんなわけで活動団体の数も多く、とても全部は把握しきれないので、ここでは各県について1か所ずつ、ネットからの情報を紹介するにとどめます。

まず、岡山県の例です。

備前市日生町は、35年以上前からアマモ場再生による里海づくりに取り組んでいて、「みんなでびぜん」は沿岸域総合管理(ICM)に基づいて、里海部会、里山部会、ブランド商品部会の活動を通して、日生地区を上げた総合的な取り組みが行われています。2021年には頭島に「渚の交番 ひなせうみラボ」も設置され活動の拠点として活用されています。

ちなみに、山口市にも阿知須のきらら博記念公園内に2019年に渚の交番「キラライーズ」が設けられています。

次いで、香川県の丸亀平野を流れる二級河川金倉川の清掃活動で、主として一建設会社が取り組んでいる活動です。

とくに夏場の場合は河川中の植物が繁茂して一般の人にはごみが集めにくい環境です。

香川県では、このほかにも高松市内中心部近くの海に面した地域で、海に流出する前のごみ清掃活動も行われています。

続いて、広島県の例ですが、大竹市阿多田島の長浦海岸で行われた大規模な清掃活動です。

この海岸は陸からは近づきにくく、しかもカキ養殖に用いる発泡スチロールのフロートのかさばるごみが多いので、海から上陸用舟艇で、減容機等の大型機械類を持ち込んでの清掃作業でした。

減容機ではフロートが約10分の1まで減容できるそうです。350mの海岸から全体で1.2トンのごみが回収されたそうです。

この日の清掃作業には湯﨑英彦広島県知事や日本財団の笹川陽平会長も参加されたようです。

最後に海域としては、他の3例とは少し異なりますが、佐田岬南側の宇和海での活動です。

宇和島市津島平井の海岸では、珍しく宇和海地区漁業幹部協議会が主催して、
フロートやブイといった大型の漁業系ごみを破砕圧縮する器機を投入して清掃活動が行われました。

この辺りはリアス式海岸でごみが貯まりやすいですが、車での出入りが困難で、同時に陸上の道路沿いでも清掃が行われたようです。

右下の写真は同じく鵜w会に面した伊方町高浦の御所ヶ浜ビーチの清掃活動の模様です。

このように、さすが4県が連携して力を入れているだけあって、多様な活動が行われていることが分かりました。

ここでは触れるスペースはありませんが山口県でも、こういった日本財団の助成を受けた清掃活動等が行われてきています。

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