ホーム  > お知らせブログ - 銀天エコプラザ > 自然再生協議会全国会議オンライン参加の続報(その2)
うべっくる
イベントカレンダー
2024年11月
12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
今月のイベントを見る
お知らせブログ
環境イベント情報募集中!

宇部市環境学習ポータルサイト「うべっくる」では、山口県宇部市で行われる環境イベント情報を募集しています。環境イベントに関する情報はこちらからお知らせ下さい。イベント情報を知らせる

-------- 2024年 --------

▼ -------- 2023年 -------- ▼

▼ -------- 2022年 -------- ▼

▼ -------- 2021年 -------- ▼

▼ -------- 2020年 -------- ▼

▼ -------- 2019年 -------- ▼

▼ -------- 2018年 -------- ▼

▼ -------- 2017年 -------- ▼

▼ -------- 2016年 -------- ▼

▼ -------- 2015年 -------- ▼

▼ -------- 2014年 -------- ▼

▼ -------- 2013年 -------- ▼

▼ -------- 2012年 -------- ▼

▼ -------- 2011年 -------- ▼

宇部市の環境学習施設
銀天エコプラザ ときわミュージアム 体験学習館「モンスタ」 アクトビレッジおの
銀天エコプラザ お知らせブログ

自然再生協議会全国会議オンライン参加の続報(その2)

2021年02月21日

午後後半には、パネルディスカッションがありました。司会の東京大学名誉教授の鷲谷いづみさんは冒頭、短時間でしたが、環境倫理に関する話題提供をされました。

その中で、「土地倫理」という概念や、最近のSDGsに関連したプラネタリーバウンダリーについて、不勉強ながらこれまで知らなかったので、ネットで勉強しながら簡単にご紹介したいと思います。
(ご参考までに、鷲谷先生の保全生態学のお考えについては、5年前の東京大学公開講座の動画で視聴できます。https://www.youtube.com/watch?v=tJyAK5wPqVc&feature=emb_logo )

順不同で、まずプラネタリーバウンダリーです。すでに2009年に発表されているようですね。

以下は、国立環境研究所のHP(http://cger.nies.go.jp/cgernews/202012/360002.html)より引用していますが、気候変動、海洋の酸性化、成層圏オゾンの破壊、窒素とリンの循環、淡水利用、土地利用変化、生物多様性の損失、大気エアロゾルの負荷、化学物質による汚染という9つの環境因子について、それぞれ科学的根拠に基づいてバウンダリーが評価されています(最後の2項目はいまだ十分な定量化が行われていない)。

図に示されているように、気候変動、窒素・リン循環、生物圏の完全性の変化(多様性の損失)がすでにバウンダリーを超えてしまっています。

この図の発案者はスウェーデンの生態学者ヨハン・ロックストロームで、「小さな地球の大きな世界」という訳本が2018年にIGES(地球環境戦略研究機関)の監修で発行されています。https://archive.iges.or.jp/files/press/PDF/20180619.pdf

著者のロックストロームさんのTED Talk「持続可能な世界を築く5つの革新的な政策」 はかなり早口ですが、短時間で、英語・日本語の字幕もあり、英語のヒアリングの練習も兼ねて聴いていだければと思います。https://digitalcast.jp/v/27283/

その前に、上側のここ10万年の間、地球はつい最近まで低温期が続いていて、1万年くらい前から、徐々に温かくなり、とくにこの8千年前くらいから安定した時期が続き、それが人類の文明が発展したことに関係あるのかも知れません。しかし産業革命以降、人類の活動がどんどん活発になり、最近の急激な温暖化が起こっているわけです。

この温度上昇を抑えるためのSDGsの達成は、他のSDGs目標との間の相互作用jもあり、容易なことではなく、まだ希望はあるものの、今後加速度的(指数関数的)な努力が要求されることが、熱く語られています。

その他、鷲谷先生のお話の中で、世界の森林生態系の正味の温室効果ガスGHGの排出量の分布を示すデータが紹介されました。今年1月に発表されたばかりの情報でもあり、簡単に引用できるサイトはなく、きれいな図は示すことはできませんが、左の凡例の色合いで、黒から赤色系のエリアはGHG正味排出量が大きい森林であり、緑色のエリアは正味吸収量が大きい森林であることを示しています。

とくに熱帯近くのアマゾン、アフリカ中部、インドネシアやインドシナ半島、中国南部、米国西部などで赤色系のエリアが目立ちます。インドネシアのスマトラ島や、カリマンタン島の森林から排出されるCO2が日本の排出量を上回るとも言われています。

スマトラの熱帯泥炭湿地林の火災によるGHGの排出については、われわれも直接見聞していますので、非常に身近に感じます。
オイルパームや、パルプ原料のアカシアの植林などによる開発圧力により生物多様性の減少のみならず、地球温暖化にも大きな影響を与えています。

また、昨年は気候変化による乾燥化のために、カリフォルニア、オーストラリアやロシアの森林火災も問題になっています。
https://www.gizmodo.jp/2020/10/california-has-its-first-gigafire-in-modern-
https://www.gizmodo.jp/2020/01/australias-bushfires-have-likely-doubled-the-nations-ca.htmlhistory.html#cxrecs_shttps://www.afpbb.com/articles/-/3303370

また、お話の中で、Aldo Leopold(1887-1948)の「土地倫理」の紹介がありましたが、
これについても、これまで聴いたことがありませんでした。

ネット検索をしてみましたが、まず関西学院大学の蒲田研究室のHPで環境倫理学(アルド・レオポルド)というのがあり、ゼミ生によるまとめが載せられていました。すでに20年以上前なんですね。感心します。

名古屋工業大学の藤岡伸子先生の2020年の論文もありました。http://id.nil.ac.jp/1476/00002090

私も現役の終わり頃から、環境倫理の重要性を十分意識してましたが、定年後はやはり勉強不足です。

ただ、「土地倫理」にしても「環境倫理」にしても、ブッダが説かれている「すべてのものはつながっている」 「生きとし生きるもの命を大切にして、無駄な殺生をしない」 という教えは「環境倫理」そのものであり、現在に活かさなければならないことを忘れてはならないと思います。

そういう意味でも、現在の日本のお寺さん達から、そう言った情報発信がほとんど見られないのは大変残念なことです。  (文責:浮田)

閲覧数 1612 コメント 0
コメントを見る・投稿する
この記事のURL: http://437338.fd6au1zn.asia/blog_view.php?id=5686

◆ 現在、コメントはありません。

この記事へコメントを投稿します。

名前

コメント ※必須

画像認証 ※必須

画像に表示されている数字を、左から順に下に入力してください。

(上に表示されている数字を左から順に入力してください。)



ページの先頭へ