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環境サロン(自然保護と生物多様性保全)第9回「みんなで進める生物多様性保全活動」の要点をやっとまとめました。

2013年03月23日

3月7日(木)19時から、宇部市環境政策課、篠原功課長補佐に今年度末にまとまる宇部市生物多様性地域連携保全活動計画について、詳しくかつわかりやすく説明をしていただきました。この計画は全国で9地区、環境省の助成を受け、同策定協議会で検討を重ねてきたものです。当初の予定は同議会会長の島敞史先生にお願いしておりましたが、都合により篠原さんにお願いすることになりました。

まず計画の対象地域として、小野地区を中心とした地域を選んだこと、計画期間は平成25年度からの10年間で5年後に見直しすること、取組の方向性として、「里地里山を再生して、自然と共生することを目指す」こととし、4つの柱として、1)自然保護、2)自然共生、3)交流協働、4)環境学習があげられたこと、そしてそれらを目標実現のため、施策の展開を図るべきこととして以下の8つ選ばれた。①地域固有の生態系保全、②里千里山野環境保全、、③農林業の保全と6次産業の展開、④地域の営みの意地、⑤地域間交流機会の創出、⑥地域密着型サポーターの開拓、⑦教育・学習の実施・充実、⑧地域文化の保存・継承 である。これらそれぞれに3~5項目、あわせて31項目の取組が上げられている。具体的には118事業が上げられている。

 生物多様性という言葉は市民にとってはあまり耳慣れないものであり、平成23年2月に策定協議会が立ち上がり、ほぼ1年かかって、ほぼ完成しつつある。今後は「(里山保全)生物多様性保全応援団」のような組織をつくって実を上げていきたい。
 里山の生態系を保全する3つの要素としては、暮らしの営みの維持、産業振興、自然環境の保護をバランスよく保っていく必要がある。現在はこれらが負の連鎖が進行しているが、環境学習、ボランティア支援活動、新規就農・定住支援により、プラスの連鎖に変えていかなくてはならない。
応援団は、誰でも参加でき、市民会議で知恵を出しあいながら、無理なく楽しく継続できるような組織にしたい。これらの活動には当然資金も必要なるが、宇部市が次年度より行う公共施設等への再生可能エネルギー設備の導入事業より入る私有地貸付料や将来的にはカーボンクレジット分も。一部まちづくり基金として、人工林の間伐や、ペレットボイラーの導入、生物多様性保全活動などに、補助し里山保全を支援していく計画があるとのことである。
 最後に、4つの重点プロジェクトとは
①村に住もう ②農家になろう ③地域ブランドを作ろう ④山へお帰り これらには数値目標は設定できる。ただテーマ3関連はない。
 さてみんなで考えてもらいたいこととして
テーマ1 いかにして都市住民をありがたがらせるか。
 テーマ2  いかにして都市住民を里山に足を運ばさせるか。
 テーマ3 いかにしてこどもの環境教育をやっていくか。
 テーマ4 いかに里山維持の担い手を育成するか。
ここは宇部の環境松下村塾です。いいアイデアを出してください。

以下ディスカッションです。
里山と生物多様性について
・生物多様性とはなに?と、こどもに聞かれたとき、なんと答えますか。
・市では説明のためのパンフレットもつくっている。もともと環境省の資料を参考にしたが、なかなか作るのは難しかった。やや里地里山に傾斜しているかなという印象はある。
・多様性にも、遺伝子、種、群集、生態系など何段階かの階層がある。
・こども向けだからあまり厳密に難しくしない方がいいのではないか。「昔は身近なところにきれいな水が流れて、メダカもいっぱいいた。」そんなふうに言うのがいいのではないか。
・生物多様性がなぜ里山の保全になるのか。全部里山にしても問題ないのか。始め違和感を感じたが、このシリーズで聞いていて、ほぼ矛盾ないという印象だった。中越先生もそういわれていた。長年かけて築き上げてきた、里山環境は持続可能であるんだろう。
・生物多様性は目に見えないから、里山と言い換えているのかもしれない。より具体的な目標を示していった方がいいのではないか。
・生物多様性と人為に関連して、自然農法と有機農法が違うというリンゴ農家がいる。
・自然農法は岡田茂吉さんの系統ですか。 ・福岡正信さんの系統といっていました。
・一本のバラはきれいに咲くが、いっぱい植えると虫がついたりだめになる。


里山の恩恵について 水の水源、木・薪・炭、食物
・水源環境基金の利用を検討すべきである。5円/m3くらいでもいいのでは。そのまま目的に適っているのではないか。田や森林管理は水源涵養に役立つ。
・小野のお米はうまいのは水がいいからいうまい、ついては水源涵養基金をいれてもいい。
・全体は年間2千万円弱ある。
・水源涵養基金の利用は今後、市をあげて是非検討すべきである。
・山口市は水源涵養基金はない。参考までに凝集剤は1m3あたり1,2円、活性炭は10円くらいかかる。
・ありがたがらせるのは無理、楽しいとかから入らないと無理。
・そういう今失われている感謝の気持ちを育てたいので世代間の対話を入れている。
・それはあとでついてくるのではないか。

いかに都市民を里山に足を運ばせるか
・アクトビレッジ小野に風呂も設けて宿泊できるようにすると、朝早く作業できるようになる。はじめ青写真にあったのに、なくなってしまった。
・ペレットも風呂の燃料に使ったらいい。
・ブランド化は無理、コストがかかる、見合う収入はむずかしい。景観を守るという観点大事
・休耕田をなくするため、草刈り隊を派遣し、ソバを植えて、その収穫の時、コンバインがあればいい。中古で2百万円、新らしい場合は6百万円。そばかりんとうもブランドになるかもしれない。
・始めに費用はかかるけれども、滞在型、体験型の家族ぐるみの環境教育の場としても利用できる。宣伝費に使うのもいいかもしれない。
・「おかげさま応援団」はどうか。「里山応援団」はどうか。
・最後の策定協議会で、応援団というような甘っちょろいことでは支えられんという意見もあった。

こどもの環境教育をどうするか 
・宇部市ではこれには水源涵養基金を一部あてている。
・やはりこども達が全員体験できるような体制を考えないといけない。その意味では教育委員会との連携が必要である。また短期ではなく継続的な体験我重要と思う。
・こどもも大事だが、親も大事と思おう。今の親はすでに自然から離れている。親もこどもの世話に参加させることもいい。

その他
・太陽光パネルを休耕田に設ける場合、農地法の転用許可はどうなるのか。農産物と見なさせることも大事ではないか。・イノシシ肉の燻製や、ブラックバスの鮒寿司なども研究してくれる人がいればいい。

・地球環境緑陰塾と私塾を始めたが、結構学生が自分で興味があるので、活動してみたい、自分で楽しいというので集まってきてくれている。不思議な気がする。そうでないと長続きしない。活動の原点はそこにあると思う。
・いろいろな参画レベルがあるので、それを許容していくことが大事だと思う。してはいけないことを守るというレベルもある。できることから始めることが大事と思う。きっかけがなくて、
・べき論はあまりなかった。自発的にしたいことは楽しいことだから、そういうメニューをいろいろあげていくことが大事だと思う。

 来年もこういったテーマを継続したいので、企画に参加してくれる人は歓迎です。
Ustreamはこちらで視聴できます。
http://www.ustream.tv/channel/from-ube-mizutotabemono#/recorded/29798322

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