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環境サロン「自転車のまちづくり」シリーズが終了しました。
2012年06月14日
標記サロン最終回は山口大学工学部の鈴木春菜先生の話題提供で、盛会のうちに終了しました。ご尽力いただいた高橋成次会長、村上ひとみ先生はじめ”うべこまち”の方々に感謝です。今回は配付資料を用意できなかったので、少し詳しく紹介します。
まず、まちづくりはつくるものではなく子どもを育てるようなもの、文化そのものの一部である、交通はまちの要素をつなぐ血管のようなものである、自転車はうまく使えば便利な交通手段だが、迷惑になったり、危険もともなうので、かしこく使わなくてはならないといった基本的な認識が話されました。Ustresmの配信は以下で見ることができます。http://www.ustream.tv/channel/ubekomachi
続いて、交通を何に依存しているかという交通分担率の都市別比較が示され、市街地人口密度が高いほど、公共交通や徒歩の割合大きくなり自動車交通の割合が小さくなること、従ってパーソントリップ(1人1km)あたりのエネルギー消費が小さくなることが紹介されました。宇部は市街地密度が小さく、自動車利用率が80%以上と東京の33%に比べて、非常に大きいことに驚きました。コンパクトシティが言われる所以です。
健康面からいえば、当然1時間の移動で費やすカロリー消費は自動車は自転車や徒歩に比べて小さく、自動車に依存すると、歩かなくなり、肥満になる傾向があります。世界の都市別に比較した図ではしっかりその傾向が示されています。子どもも例外ではなく、5歳児の1日の歩行量を調べた結果では1987年に12000歩であったのが2007年には4900歩に減っています。これが肥満児の増加につながっていることは容易に想像されます。
さらに驚いたのは、子ども時代に自動車ばかり利用した子どもは傲慢にな大人になる傾向があるという研究でした。公共交通などでは色々な人とのコミュケーションが知らず知らずにとれるよになりますが、自家用車で家族だけの空間での移動だとたしかにそうなってしまうかもしれませんね。意外な指摘でした。
その他、日本では道路を機能的な移動のための空間と見る傾向が強いが、基本的にコミュニケーションの場所と考えるシェアードスペースとしての考え方が弱いこと、自転車に乗ることがカッコいいと思われるイメージ戦略も大事であること、自動車社会の進展によって、まちの環境が悪循環に陥り、色々な都市環境問題につながっていることなどが指摘されました。
総合討論では、前回までにも出ていたものもありますが、以下のような活発な意見がありました。
・いい自転車を買って、カッコよく使おう。
・自転車にも公共が広報にお金をかけるイメージ戦略も大事では。
・自転車が走りやすい道路環境づくり、たとえば自転されーんの設置などが進まない。
・建設予算も削られる中で、なかなか難しいが、今ある施設を最大限に利用する工夫をしていくことも大事。行政職員も大学の先生ももう少し頑張る余地がある。
・ママチャリの低速性の良さもあるのではないか。
・生活用のママチャリとスポーツバイクの棲み分け整理が必要かも知れない。(館長)
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