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56年
2012年05月02日
昨日は水俣病が1956年の5月1日に公式確認されてから56年目に当たる日でした。
公害の原点とも言われる水俣病、今も多くの患者の方が苦しんでいる。
戦後復興の波に乗り、チッソが水俣湾、不知火海に垂れ流し続けた有機水銀がもたらした世界最大の有機水銀による公害事件です。
チッソの悪行を見て見ぬふり、ある時はその擁護に回った熊本県、そして国、それは多くの犠牲者を生み、そして今も偏見と差別の中に置かれている多くの被害者が存在している。
加害企業の窒素には公的資金を要求されるがまま注入し、言われるがままに別会社にすることを認めるが被害者の声には満足な救済の手をこの56年間差し伸べることはなかった。
最高裁の判決で不備を指摘された認定基準もそのままに、進められている国の措置、何が何でももみ消してしまおうという意図が見られる。
現在、今の認定基準では救済されない患者の方々にわずかなお金の支給で決着をつけようとする「水俣病被害 者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」の期限もこの7月に迫っている。
すでにこの救済措置に仕方なく名乗りをあげた方々はこの3月末で5万3千人を超えていとのことである。
そして多くの志ある医師や支援団体の方々によって今も患者の掘り起こしが続き集団検診も行われている。
しかしこの水俣病の潜在化した被害を明らかにする集団検診について、「期限が来た後は慎んで もらいたい」と述べる光克彦環境副大臣など国の患者に対する対応は冷たいものである。
今も数件の裁判が続く、この事件、これからもとどまることのない闇が続きそうである。
昨日の犠牲者慰霊式に先立ち細野環境相は患者9団体と意見交換をして、「水俣市だけでなく県や我が国も絶対忘れてはならない水俣病を考える日だ。国としてしっかりとおわびの言葉を申し述べる日でもある。7月末の特措法申請期限をもって問題が終結、区切りとなるとは考えていない。まだやらなければいけないことがある」と述べたとのことである。
水俣病公式確認以後56年も経過している。
願わくはその言葉が嘘にならないことを望むばかりである。(P)
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