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2023年6月23日午後、宇部環境国際協力協会の総会後、国際環境セミナーとして樋口隆哉先生の講演がありました。
2023年06月23日
「海洋プラスチック問題の現状と対応」という演題で、途中からの参加でしたが、プラスチックごみの問題について非常に幅広く行き届いた参考になるお話でした。
今回はまず、山口県が2019年度から4年間にわたり、環境省によって示された方法で、県内4カ所の海岸ごみの調査結果について、紹介された部分について、参考になった部分を、山口県の報告書を読ませてていただき、自分なりの解釈を交え、抽出して見ました。
4カ所は地図に示される広島和の影響を受ける周防大島神浦海岸、周防灘に面する防府市の海岸、響灘の関門海峡に近い下関市武久海岸、日本海に面した長門市大浦海岸です。
調査場所の選定は非常に重要で、潮汐や気象状況によって、堆積していたごみが海に戻ったり、あるいは清掃活動が行われていたりすると、変動が大きくなります。
環境省より示された調査方法として、ごみの分類方法にはいつも頭を悩まされますが、一応網羅されているようです。
ただ、発泡スチロールのフロート。ブイ等がその他の人工物に入ってますが、プラスチックの中にも浮子が入っています。
また、自然物が入りますと、とくに重量のデータには大きな影響を与えるので、われわれがこれまでやってきた調査では木材を含め、自然物は計量しないようにしています。
幅50mで陸側は海岸植物の手前までということも、軽いプラスチックは満潮時風で護岸を越えて吹き飛ばされることもあるので、要検討だと思います。
さて、注目すべき結果ですが、外国産と判定できるペットボトル及びキャップはやはり日本海に面した大浦海岸、響灘に面した武久海岸で韓国産あるいは中国産の割合が相当部分を占めることが分かります。
その他、下の表のデータを見ると、神浦海岸、防府の海岸のペットボトルの個数が少ないように感じます。神浦海岸や中浦海岸の場合は海浜の奥行きが十分ではないこと、地域民による清掃活動などの影響もあるのではと思います。
また、カキ養殖用の,スペーサーパイプ、豆管、ワッシャーの個数をみると、広島湾に面する神浦海岸が圧倒的に多く、次いで防府市の海岸が多く、関門海峡を通過した武久海岸でもかなりの数が観測され、長門の海岸にもいくらか見られるのは驚きです。
なお周防大島町神浦海岸は護岸の海側にも防波堤が設置されており、海浜の奥行きも狭いです。発泡スチロールの浮子が神浦海岸、防府市中浦海岸で見られないのは意外な感じがします。地元民による清掃活動の影響の可能性もあるのではないでしょうか。
参考までに、Google MapやGoogle Earth で、調査場所のあたりはこの辺ではないかというのを示しておきます。
もし見当違いでしたらご指摘頂ければと思います。
防府市の海岸1年目は尻川海水浴場で、場所は”あいお荘“の登り口の海岸ですね。山口は豊かな海岸に恵まれています。
長年、清掃活動をしてると、「拾っても拾ってもキリがない」、「元から絶たなきゃダメ」と思います。やはり根本的なところから見直す必要があると思います。(文責:浮田)
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