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2022年度第2回ESD研修会(その3)アンケート調査の結果および補足的情報

2023年01月08日

第2回ESD研修会の参加者は講演者や関係者を含め21名でした。
参加者の約半数は70歳以上ですが、今回は約1/4は40歳以下でした。

「参加して良かったか」という問いでは56%が満足、44%がやや満足でした。

「何を見て参加したか」という問いでは、eメール、ちらし、SNSが比較的多いです。

その他任意意見としては、まず教育委員会からの参加の方から、ありがたい感想をいただいています。山口県の地域ESD拠点の活動に環境学習推進センターだけではなく、環境学習部全体として、そしてできればやまぐち総合教育支援センターとも関わってもらい活性化すべきという意見もありました。

 環境アドバイザーとして登録していてもお呼びがかからないことについて、ESDプログラムを充実、見える化して、積極的にアピールしていく必要があるという意見もありました。
 また教育現場の先生方のESD関連の取り組みや苦労談について聴いてみたいという意見もありました。

 字が小さくて申し訳ないですが、宇部市環境政策課の所管で、宇部市地球温暖化対策ネットワーク(UNCCA)が窓口をしている省エネ・環境教育の2022年度の実施状況を参考までに上げています。コロナ禍の中でも、小中学校や学童保育その他、意外に多くの出前授業が行われています。
ただ、メニューの継続的な改善、地域教育力の向上が前提ですが、もう少し多様な展開があってもいいのではという気もいたします。

 また、宇部市SDGs推進センターも5回のSDGsに関する出前授業を実施されています。

 宇部市は2018年6月にSDGs未来都市に認定されていて、宇部市SDGs未来都市計画が策定されています。

 その中の管理目標の中で目を惹いたのが、将来の夢や目標を持っている子どもの割合の2019年度末の値が、小学校6年生で67%、中学3年生で47.1%ととくに中学3年生で非常に低いことに驚きました。
 
 学校教育におけるESDが必ずしも十分な効果を上げていないのではないかと心配されます。

 また右の部分は山口県教育委員会による環境教育推進計画の目次だけを示していますが、ESDの重要性がしっかり謳われているようです。

紙面の都合で割愛しますが、報告その1で田中さんが紹介された、「山口県新たな時代の人づくり推進方針」にも、ESD的な内容もかなり盛り込まれています。
 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/76652.pdf
 しかし、同(簡略版)や県のHP(https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/19/11426.html )から受ける印象では、新時代に対応したエリート養成に力が入り、ESDの位置づけはやや曖昧になっているような印象があります。
 
報告その2で、宇部工業高校で大濱先生や津島さんが長年取り組まれてきたESD教育は着実に成果をあげているようですが、「鉄は赤いうちに打て」、あるいは「三つ子の魂百まで」といわれているように、遅くとも小学校低学年くらいまでの教育が非常に大切であると思います。

 関連して文科省の学習指導要領に関連して、「道徳」の模範授業の例を動画で視聴しましたが、こども達を飽きさせず、アクティブラーニングで双方向のとても良い授業が行われています。
https://doutoku.mext.go.jp/

振り返って見て、われわれの子ども時代はどうだったでしょうか。先生達が大事なことはゆっくり落ち着いて説かれ、それで十分に大切な道徳は伝わったのではないかと思います。「面白くなければ子どもは聴かない」と思い込みすぎではないでしょうか。

 また何のための道徳教育かということも非常に大切な点です。戦前のような「忠君愛国」を柱とするのでは、健全な民主主義を志向する社会にあっては本末転倒です。

 このように、ESDについては、教育関係者を中心に、腹を割った本音の議論が必要だと思います。

 SDGs未来都市である宇部市が、SDGs推進センターと教育委員会がもっと連携を深め、ESDうべ推進協議会の活動を活性化して、ESD推進地域拠点として全国にモデルを示していけるようになればいいという「夢」も温めていきたいものだと思います。
(文責:浮田)

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