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オンラインで「小規模離島の海ごみ問題について考える勉強会」に参加した報告です。
2022年12月04日
11月25日離島経済新聞社主催により開催された「小規模離島の海ごみ問題について考える勉強会」にオンラインで参加しました。
全国から70人以上が参加したそうです。その後、録画のURLが送られてきましたので、もう一度見直し、2編に分けて、要点のみ報告いたします。
離島経済新聞は初めて耳にしましたが、約400島の有人離島にスポットをあてる離島情報専門のウェブサイトで同社はNPO法人として、2012年より季刊「リトケイ」などを通して、情報を提供しています。
高齢化や人口減少により、多くの仮題もある中で、海ごみ問題も大きな問題になっているようです。アンケートによると3/4の島で海岸清掃を実施していますが、ボランティアの協力が期待されています。
ほぼ半数の島で、島外ボランティアや観光客、島の対岸の企業の従業員など、島外からの参加者もあるそうです。
課題としては、回収したごみの処理施設への運搬、高齢化で徐々に実施が困難になってきている、活動にきりがなく、ゴミの島になるのが心配などの意見があるということ。
アンケート・ヒアリングに加えて、10カ所程度、実際に現地調査も行われたようです。
一例として、長崎市の高島については、かつては石炭の島として1万5千人ほどの人口があったそうですが、今は306人と非常に少なくなっています。地元の”やったろうぜ高島”という団体が、きれいなサンゴを観察するシュノーケリングピクニックを募集し、毎年千人以上の参加があるということです。
また、大竹市の阿多田島のとくに東部については、やはりカキ養殖等に使用される発泡スチロール製の大きな浮子の漂着ごみが目に付きますが、日本財団の支援を得て、現場で破砕して1/10程度に減容化する装置も試験的に導入されていたようです。
その後、3つの島については、現地で活動している人達による報告がありました。
一つ目は福岡県宗像市の地島で、市の元気な島づくり課の方の説明がありました、
写真で見られるように、漁具等の多くのゴミが見られますが、とくに梅雨時期、台風通過後、冬の風と波が高い時期に多いそうです。
清掃は島民中心に行われている由。
また、最近九大等の協力も得て、行われた清掃活動において、漂着ボトルの由来を国別に見ると、日本製が、島の南東部では63%、西部では37%と多く、南東部で韓国製が12%、西部で中国製が23%とこれに次ぎ、やはり国内由来の物が多かったとしています。
小学校の存続のために離島留学が2002年から始められ、現在5名のこども達が学んでいるそうです。
次に、瀬戸内海のほぼ中央に位置する愛媛県上島町の魚島については、地域おこし協力隊員として半年前から離島留学の推進のため派遣されている方から説明がありました。
タコつぼ、ボラやタイも多いそうです。一般ごみは週1回、ゴミ運搬船で上島に運ばれるということです。流木ごみも多い由。
粗大ごみについては、島民から出るものも含め年、1、2回上島へ運ばれるとのことです。
南側の浜は通常はきれいな状況ですが、台風通過後や冬の海が荒れる時期にはゴミの漂着があるということ。
島内の小中学生はわずか4名と言うことで、危機感が持たれ、その存続のため魚島離島留学が推進されています。次年度からの開学に期待が持たれているそうです。
三つ目、山口県周防大島町の例です。周防大島町役場の生活衛生課の方と任意団体である屋代島さとうみネットワークの田中さんからの説明がありました。
浮島については、主に海底ごみと漂流ごみの回収に重点が置かれているようです。
周防大島町では山口県の「海岸漂着ごみ地域対策推進事業」補助金を活用して、本島では、海岸清掃を実施する団体等に対して必要な資材の提供、海岸漂着ごみの業者委託による回収・処理、浮島については、漁業者が回収した漂流・海底ごみの回収・処理についての支援をしていると言うことです。毎年90万円程度になるようです。
屋代島さとうみネットワークは会員がわずか6名と言うことですが、HPを見ると非常に活発な活動をしておられるのに驚きます。https://yashiro118,jimdofree.com/
2021年度は11回、2022年度はこれまで5回、清掃活動を主催され、地図で見ても非常に多くの地域の清掃に関わっておられるようです。
右上の写真では、護岸の状況によってゴミがたまりやすい場所が異なることを示しています。
また、右下の写真では、とくにニホンアワサンゴの生息地で知られる、家室地区で、最近環境省の事業として毎年に行われている海底ごみの清掃活動の模様です。
網に絡みついた金属類などを、分別する人手はないそうです。
(その2に続きます)
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