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新型コロナについて思うこと(その3)
2020年12月30日
ジョンズホプキンス大学によると、12月28日現在の世界全体の新型コロナ感染者数は8119万人にも上るとされています。
日本国内の感染者も20万人を超え、死者数も3000人を超えたと報道されています。
国別の感染者数ではアメリカ、インド、ブラジル、ロシア、フランス、イギリス、トルコ、イタリア、スペイン、ドイツの順にヨーロッパ諸国等が多く、これらに次いでコロンビア、アルゼンチン、メキシコ、ポーランド、イラン、ウクライナ、南アフリカ、ペルー、オランダ、インドネシア、チェコの順に多くなっています。
当然人口に対する割合を見なければ比較になりませんので、次頁の表に、人口千人当たりの感染数、と同じく死者数を計算した結果も示しています。
人口当たりでは死者数で見ると、イタリア、ペルー、イギリス、スペイン、アメリカが人口千人当たり1人以上で大きく、インドネシア、インド、トルコは人口千人当たり0.3人以下と比較的低くなっています。
話は前後しますが、厚生労働省のサイトから先ほどの12月21日、23日の新聞報道に関連して、12月26日時点のデータで見ると感染者数累計は21万3千人、死亡者数の累計は3154人となっています。
感染者数の増加は第1波、第2波、第3波とPCR検査数が増えていることも、少しは関係すると思われますが、新聞報道の1日当たりの死亡者数のグラフで見ると、第3波の現在、十分注意を要することは確かです。
ところで先日、宇部方式の来し方と今後の課題について、宇部志立市民大学でお話しする機会があったので、関連の史料を読んでみたとき、100年少し前のスペイン風邪のことが気になったので、ネットで調べてみると、1918年11月からのスペイン風邪大流行の月間死亡者数の図がありました。
山口県では1918年11月、12月には月当たり500~1000人が死亡し、1919年は小康状態ですが、1920年1月には100から200人、2月には500~1000人が死亡しています。
しかし、今回読んだ宇部の歴史の本にはほとんどスペイン風邪の事は書かれていません。おそらく現在のように過度に怖れ社会が萎縮することはなかったように思われます。今のような情報社会ではなく、また人々の覚悟も今の人々とは違ったのではないでしょうか。
先週末、図書館で宇部市史にも目を通してみましたが、何の記述もありません。
平成28年3月に刊行されている山口県史の中に以下のような関連の記述があることを見つけることができました。
山口県においては、スペインインフルエンザに1918年10月から1919年5月の間に432,303人が罹患し、4,542人が死亡し、1919年11月以降50,325人が罹患し、3,430人が死亡したということです。
今回の新型コロナについては十分な警戒が必要であることは言うまでもありませんが、過度に恐れて浮き足立つのではなく、正しく恐れることが大切であると思います。
(文責:浮田)
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