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世界中で “脱ガソリン車”に向けての動きが急激に加速しています。
2020年12月14日
経済産業省は12月の10日に自動車メーカー役員や有識者による検討会を開き、ガソリン車からの脱却に向けた検討を本格化させました。世界的に脱・ガソリン車の動きは活発になっており、イギリスではガソリン車の新車販売を30年までに禁止し、35年にハイブリッド車(HV)も禁止することが決定しており、アメリカやカナダ、中国などでも同様の傾向がみられています。
日本でも、2030年代半ばには国内でガソリン・ディーゼル車の販売を禁止する方向で進んでいるようです。電気自動車(EV)、水素自動車などはすでに製品化されており、電気自動車については街で見かける機会も少しずつ増えてきたように思います。
純電気自動車「リーフ」
出典:日産自動車ホームページ
しかし、まだまだ課題も残されています。
電気自動車の充電は最短でも3分から40分程度かかることもあり、ガソリンスタンドで給油をするようにスムーズに充電することは現段階ではできません。また、走行条件によって変わってきますが、満充電の状態から300km程度の走行が限界であるという実際の使用者の意見が多く、ガソリン車のように長距離走行することはできません。冬に暖房を入れて走行するとかなり走行可能距離が落ちるとも言われています。他にも、そもそもの充電スタンドの数が少ないこと、車両本体価格が高額になることなど、まだまだストレスなく乗るには難しい面もあります。
水素自動車に関しては、ちょうど先日トヨタ自動車から2代目となる新型トヨタ『MIRAI(ミライ)』の販売開始が発表されました。
ミライの画像
出典:トヨタ自動車WEBサイト
電気自動車よりもさらに普及率の低い水素自動車のメリットは、走行時のエミッションフリーであること、電気自動車の欠点である充電時間も、水素充填という給油の延長で考えられかなり短縮されます。新型ミライは数分の水素充填で約850km走行可能であるとされていることからも、よりガソリン車に近い感覚で使用することが出来るのではないかと思います。
しかし、もちろん課題も多く、電気自動車以上に車体本体価格が高いこと、水素自体を抽出・生成するのにコスト・エネルギーがかかってしまうこと、水素スタンドの普及が全くと言っていいほど進んでいないことなどが上げられます。特に、水素スタンドに関しては大きな課題が残り、設置コストはガソリンスタンドの比ではなく、高圧ガス保安法や消防法によって立地条件が細かく決められているためなかなか普及が進まないそうです。
また、LCA(ライフサイクルアセスメント)の観点からは製造工程やエネルギー源となる電気の発生プロセスで排出される二酸化炭素量をふまえ電気自動車を使うことが本当にエコなのか、という議論も繰り返されています。
日本政府が2030年代までにハイブリッド車も規制するかはわかりませんが、あと10数年という短い期間で「脱・ガソリン」を達成するにはまだまだ課題が多いです。
しかし、環境問題に対して世界中で具体的な動きが見られることはとても良いことではないでしょうか。
クルマ好きの自分としては、ガソリン車がなくなると思うと、正直かなり寂しいのですが、もう仕方ないのかなぁと思っています。
(Y.Y)
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