宇部市環境学習ポータルサイト「うべっくる」では、山口県宇部市で行われる環境イベント情報を募集しています。環境イベントに関する情報はこちらからお知らせ下さい。
-------- 2024年 --------
堀雅昭さんの「中原中也と維新の影」の読後感です。
2019年02月03日
堀雅昭さんの労作、「中原中也と維新の影」弦書房2009年刊、を読みましたが、中也のデカダンの生き方にとてもついて行けずすごく疲れました。
堀さんによれば、吉敷毛利の血に流れる、キリシタンと宣長の、ただ神意にまかせる〈惟神(かんながら)〉あるいはもののあはれの精神の二つの神が中也の中にあったとか。
別の見方として、同書の開成学園の関口さん談の付録には、晩年はキリスト教と阿弥陀如来の二つの信仰があったとも。
本の中で、中也生前時に、彼の詩に曲がつけられて演奏されたという記述があったのでYoutubeで調べましたが、その当時のものは見あたらず、劇団四季におられた中井智彦さんの2016年のLIVEの映像がありました。「盲目の秋」、「 湖上」、「春日狂想」っが歌われています。
ご自身の作曲ではないようですが、優れた歌唱力と朗読力です。荒木一郎と尾崎紀世の代表曲のカバーもあり、見応えがありました。
【LIVE】 中井智彦Premium Show vol.1 ダイジェスト#中原中也#尾崎紀世彦#荒木一郎https://www.youtube.com/watch?v=RpbSmXOT5sY
遙奈による、中原中也「頑是ない歌」/遥奈もありました。
https://www.youtube.com/watch?v=Mj2ZHFyx_bM
ついでに、ネットでいろいろ調べてみるなか、2017年1月にNHK eテレで放映された、100分de名著の動画を見つけ、4回分ほぼ90分以上見てしまいました。
司会の伊集院光さん、礒野祐子さん、指南役の太田治子さん(太宰治の息女)、後半のゲスト歌人の穂村弘さんもそれぞれの立場から優れたコメントをされています。
穂村さんによると、中也は 「芸術世界」と「生活世界」に分けていて、ほとんど芸術世界に住んでいたということだ。
右下の詩は、なくなる一年前の作品です。
この番組では、中也の放蕩な生活ぶりの事は触れられず、「芸術世界」の中の活躍が紹介されていますが、その点、堀さんの著書では、全て詳しく触れられていて、読むのは疲れますが、真実を知ることは大切なことだと思います。
結婚をして、長男文也をさずかったものの、小児結核でわずか二歳で亡くなります。
「生活世界」の中でささやかな幸せを見つけかけたのに、最大の不幸に見舞われます。
翌年中也も結核性脳膜炎で亡くなります。
大変な人生だったのですね。
この時代、日本が世界に誇れる詩人が輩出しています。
宮沢賢治:(1896-1933)、金子みすず:(1903-1930)、中原中也:(1907-1937)
昭和6年満州事変 昭和7年5.14事件、昭和11年2.26事件へと軍国主義が進んでいく1930(昭和5)年の時の年齢は、それぞれ34才、27才、23才でいずれも、若くしてなくなっています。
Copyright © Ube City Kankyo-Portalsite all rights reserved.
2517 0
ツイート
この記事のURL: http://437338.fd6au1zn.asia/blog_view.php?id=5079
◆ 現在、コメントはありません。
この記事へコメントを投稿します。