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椹野川河口域・干潟自然再生協議会とアクアソーシャルフェス再生活動に参加しました。

2017年05月02日

4月29日(土)午前中は第22回椹野川河口域・干潟自然再生協議会が開催され、環境省の「地域循環共生圏構築検討業務」の第1年度の経過および今年度の計画等について協議されました。

平成30年度までに、自立的な維持ができるような仕組みづくりを進めるため、自然再生協議会のWGの大幅再編が行われました。①干潟自然・水産資源管理、②カブトガニ、③環境学習、④持続可能な里海づくりの4つのWGで、具体的な検討を進めることになりました。①、②は継続的なもの、③は豊かな自然体験の場として活用するため新たに設けるもの、④は最重要な様々なソフトな仕組みづくりをすすめるWGです。

午後は、関係者心づくしの、あさり汁、アユの天ぷら、山野草の天ぷらの昼食をすませた後、トヨタのAqua Social Fes 2017 としての干潟再生活動が行われました。
420人以上の参加者で、食材の準備から、調理まで随分大変だったと思います。

今年は特に、下関水産大学、山口県立大学などからかなりの学生さん達の参加があり、色々な作業ができました。

南潟試験地の今年2月に行われたアサリモニタリングの結果では、網を張ってある試験区はそこそこの密度でアサリが生息しています。

下の図で、1974年当時は年間900トンのアサリの漁獲量がありましたが、1991年以来、ずっと山口湾のアサリの漁獲量はほとんどゼロの状態です。

毎年の作業で、とりあえず、スコップを持参して、干潟に畝をつくる作業をしてきましたが、その耕耘の効果がどの程度あるのか、どのような畝の作り方が効果がいいのか、などあまりわからないままで、やや頼りない気持ちです。

事前モニタリングで比較的アサリが順調に生育している赤丸で囲んだエリアから被覆網を撤去して、アサリを掘り出し、3cm以下の小さいアサリは新たに増設する母貝団地や耕耘区に移し、3cm以上の貝は一部間引いて、残して再度網を被覆する。

まあ、新たな被覆網の検証として、従来の網は5千円以上と値段も高く、大きすぎて移動に人手を要するので、小振りにし、また同時に目は少し大きくなるが市販の千円某の安価な網で代用し、並によるめくれ防止のために、杭のほか、鉄筋を4辺に入れたり、する試みが行われた。

しかし、実際現場に出てみると、どこで何をしているのか、何がどうなっているのか、なかなか理解することができないことが多い。

試験地も以前からの経緯をそれぞれ持っているので、おそらく全体を良く理解しているのはごく一部のスタッフだけではないだろうか。

各作業班に割り振られた人達には、ある程度詳しい説明が為されていたようであるが、このあたり、参加者にどう理解してもらうかという点で、工夫の予知があるように思われた。

時間がすこしあったので、水産大学校の学生さん達が担当して、作業していた赤丸のエリアで、アサリを掘って、選別するのを手伝った。
ちょうどいい粒度の砂地で、はじめ闇雲に掘っていたが、表層から10~20cmあたりで、好気層(酸化層)と嫌気層と境目があり、下側の嫌気層の上部にアサリがいることに気がついた。
これも、効率よくアサリを掘り出すために、事前説明しておくと作業の効率化が図れるのではないかと思われた。

しかし、いずれにせよ、昔は網を張る必要もなく、たとえ天敵がいても、それを上回るアサリが生育していたと思われ、なによりも、海の基礎生産力を上げ、漁獲つながるほどのアサリが生育する条件を作り出すことが大事であると思われる。

そのためには、徹底した水質浄化の努力により、貧栄養化が進みすぎた状況を、少し元に戻すことを考えるべきではないかと思われ、
山口市のくみ取りし尿、し尿浄化槽汚泥の前処理をしたものが、山口市の下水処理汚泥嫌気性消化槽にポンプ輸送されてしょりされるようになっているようであり、たとえばその消化液を液肥として、アサリ漁場に肥料として散布してみるなどの、思い切った実験を企画してはどうかという提案を午前中の協議会で提案させていただいた。

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