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宇部市内の3施設(宇部港東見初最終処分場、「広島企業宇部テクノリサイクルセンター」、「㈱アースクリエイティブ」)見学会 雑感
2016年09月29日
平成28年9月20日に、環境省プロジェクト「協働取組加速化事業」の一環として、宇部市内の3施設(宇部港東見初最終処分場、「広島企業宇部テクノリサイクルセンター」、「㈱アースクリエイティブ」)を見学しました。本見学会は協働取組加速化事業の各WGの合同見学会として、25名の参加者がありました。見学会の報告は、既に浮田氏、中野氏から「うべっくる」のブログに掲載されていますので、ここでは私の感想を述べたいと思います。
各施設では、現場の方々から懇切な説明を頂き、大変感謝しているところです。私がこれまで、所謂、動脈産業として先端技術の開発部門や、生産部門の方々と接する場合は、その分野の技術をリードしているという自負が良く伝わって来て、頼もしく感じることが多かったように思います。企業規模にもよるのですが、規模の小さいところでも大変熱意をもって仕事に携わっている例を多く目にしました。
今回の見学会では、3施設は所謂、静脈産業に位置付けられ、現場の人たちは環境問題の解決に寄与しているとの自覚が、仕事の原動力になっていると感じました。しかしながら、後半の2企業については、採算性が大きい比重を占めてきて、如何にして経営を成り立たせるかと言う面が重要な課題になっていることが、強く感じられました。廃プラスチックなどの廃棄物、食品廃棄物などは、現場からの回収作業が大きい比重を占めていて、従業員のかなりの部分が回収作業のあたっていることが分かりました。回収作業の地域限定が、大規模集約化のネックになっていて、同種の中小規模の企業が沢山あることの原因であり、企業の収益性を困難にしている原因と思われます。
一方、現場の廃棄物処理設備は、粉砕・浮選・押出成形・乾燥などの操作を組み合わせたもので、既に動脈産業で一般化されているような従来技術による装置設計と運転が基本になっています。このことは、同種の企業の中で優位性を保とうとしても、技術面では横並びになってしまうことを意味しています。上記のような単位操作では、どこの機器メーカに発注しても、優劣をつけることはできないと思います。一方、反応器については、例えばバイオディーゼル燃料の製造装置に見られるように、廃棄物処理業界でも独自の技術開発が可能な分野かと思います。しかしながら、技術開発部門を設けて独自の反応器の設計を行うには、資金面での余裕がないと取り組めないジレンマがあります。このような状況の下で生き残り策を考えながら経営努力を続けていることに、敬意を表したいと思いました。 (薄井 記)
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