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宇部志立市民大学環境学部OB会の久保田市長講義を聴きました。

2016年02月28日

2月27日(土)午前中、宇部志立市民大学環境学部OB会の特別講演会として、久保田宇部市長の講義が、新川ふれあいセンターであったので、聴講させていただき、日本の地方都市が抱える共通の課題について、総合的にホットな状況を学ぶことができ、非常に良い勉強になりました。

題目の「宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、宇部市が人口減少の克服に向け、実効性のある地方創生の取り組みを進めて一区ための5年間(H27~31)の戦略です。

人口減少、高齢化による活力低下、財政難のきびしい状況の中、宇部市は、新たな雇用を創出し、「暮らして良し、働いて良しの、市民が誇りを持てるまちづくり」を地方創生の目標として掲げています。

「環境」はわれわれを取りまく全てのものであり、そこで幸せに暮らせることで、初めて「環境が良い」といえるものと思いますし、今後、本当の地方自治を実現するためのいまは非常に重要な段階にあると考えられます。

宇部市は高度経済成長を担った産業都市ですが、ものづくりの工場がどんどん海外に出て行った現代において、スライドで示されたような新しい殖産興業が求められています。

市長は、その一つとして地域エネルギーを活用したまちづくりに注目され、地域エネルギービジネスモデルとして、宇部新電力会社の設立を目指しておられます。

宇部市が関係した太陽光発電や、ごみ焼却発電、今後予定されている食品ごみを利用したバイオガス発電などの分散型電力を地域に供給して、お金や仕事が地域内で回るような仕組みを作ろうとする壮大な構想です。

厨芥の分別収集、有効利用はゴミ排出量の減量やリサイクル率の向上に非常に有効で、循環型社会の基本的な目標でなくてはなりません。宇部が率先してその方向を目指すことは大変意義あることと思います。

まちなか活性化については、まちづくりセンターの設置も考えられているようですが、まちなかにある銀天エコプラザもより有効な役割を果たすことが期待されます。

さらに小野地区や楠地区における6次産業の振興にも力を注がれていますが、豊かな中山間の里山の保全再生は大変重要な課題です。

先の厨芥のバイオガス発電にしても、もし厨芥の分別収集が導入されることになれば、高齢者にとってはますます対応が困難となるので、余力のある人が年金+αで「地域ちょこっとビジネス」として高齢者家庭の分別排出をお手伝いしたり、あるいは市内のアパートなどでは、学生がお手伝いをしたりできるような仕組みも必要になってくるのではないかと話された。

質疑応答も活発に行われ、
・6次産業に関しては、小野でオリーブの活用を目指す動きのあること、市長が楠でタケノコの水煮の継続に関わられたこと、手作りの味噌づくりについて同様の支援を考えてほしいという意見など

・宇部は大学にもめぐまれているので、若者に地元の大学に入れ、卒業後も地元に残る手だてを考えることが大事では、との意見について、最近「まちなか再生井ミーティングで、大学生がまちが面白くない。行ってみたい場所がないと言う意見に対して、年配の方が怒られた。しかしこういう世代間の交流も大切であり、大学生にも色々な情報が行き渡るような努力も不足しているとされた。

・宇部は色々誇るべきいいところがあるのに、宣伝がへたという意見に対しては、従来個々の部局からの広報が主で、市広報・宇部日報・ホームページの3つで事足れりであった。いまは広報シテティーセールス部を設けて努力しているがまだ、実が伴っていない。しかし一昨日のNHKあさイチで長時間宇部の紹介をしてくれたが、、これも色々な方面から働きかけて、やっと取り上げられたと話された。

・若い人達が起業しようとしたような場合の支援制度はあるのかについては、行政・民間・NPO・商工会議所などを絡めて、まちづくりセンターの予算が通れば、その展開の一つかもしれないとの答え。

・若者も大事だが「老人がどう生きるか」も大事で、医療費をいかに使わないか、そのためにゲームの日を設けて麻雀・トランプ・花札などをしている。これについては、元気で長生きがいいが、健康診断は必ず受けること、「ちょこっと運動」もいいとの答えであった。

 志立市民大学環境学部OB会の方々が20名ほど出られていましたが、ますます頼りになる存在になってきていただいているようで、大変ありがたいと思いました。
 新しいメンバーがさらに加入され、これからの地方創生の担い手として貢献していただくことを期待いたします。

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