9月17日の環境サロン「ときわ動物園と関わってきて」の概要です。
2015年09月21日
環境サロン第7回
『ときわ動物園に関わってきて』
日時:平成27年9月17日(木)18:00~20:00
参加者:17人(講師含む)
講師:白須道徳さん(うべ環境コミュニティー理事)
司会:岡田譲二 概要作成;河内厚司
【1.はじめに】
白須氏は53年間動物に関わってきた。
宮大路動物園に始まり、常盤公園への移転、ときわ動物園のリニューアルと3度の大きな変化を体験してきた。特に今回のリニューアルによって、従来の檻での飼育から、『生息環境展示』の関わることができたのは白須氏にとって一番素晴らしい経験だったと思っているとのこと。
ただし、生息環境展示の先進である欧米と比べると、敷地面積が狭く、動物と植物との共生を図るという意味では、飼育員の腕の見せ所だと思っている。
【2.ときわ動物園の歴史】
(昭和30年)
宮大路動物園が開園し、42種231点の動物が飼育された。主な飼育動物としてはアシカやカンガルーなどがいた。他にもサルやヤマアラシ、クマなどもいた。ヤマアラシは夜中に穴を掘って動物園内から逃げ出したことがあり、当時檻をもって追いかけた記憶がある。
(昭和37年)
当時、宇部市は当時ばい煙の街として有名で、臨海工場群にほど近い、宮大路動物園にも多くのばいじんが降っていた。
飼育していたサルには鼻毛が無く、直接ばいじんを吸い込んだことから、肺結核になる個体が多く、昭和30年から35年まで飼育していたサル67頭のうち19頭(約28%)がじん肺症にかかった。この問題はマスコミや衆議院でも取り上げられ、産官学民の四者代表による話し合いによる公害問題への対応、いわゆる『宇部方式』により、緑と花の街づくりへとつながっていった。歴史上からみても宮大路動物園の存在意義は大きかった。
昭和37年から39年にかけて常盤公園へ移転することになった。動物の種類は84種500点。このときアシカはいなくなっていた。アシカはアジ(魚)の切り身を餌として与えていたが、心無い来場客に石を投げ入れられ、餌と勘違いしたアシカがそれを食べて、死後、胃袋から大量の石がみつかった。このとき生き残っていた他のアシカは全てほかの水族館へ引き渡した。
宮大路動物園で飼育していたサルはじん肺症に悩まされていたが、常盤公園に移転してから、じん肺症は無くなった。生息環境がどれだけ大事か思い知らされる出来事であった。
(昭和32年)
白鳥が初めて飼育される。
(昭和50年)
フラミンゴの人工ふ化に成功する。
フラミンゴはどこの動物園にもいるが、常盤公園のフラミンゴ飼育場所は当時、ジェットコースターのすぐ裏側で、生育環境としては悪い部類に入っていた。
フラミンゴは親鳥が雛に流動食(いわゆるフラミンゴミルク)を食べさせるのだが、このミルクには1%の血液成分が混じっていて、人工的に繁殖させるのは当時とても難しかった。
京都の動物園で、卵を抱えたフラミンゴにふ化直前に偽卵を抱かせ、ふ化してから親に育てさせるというやり方で「人工ふ化に成功した」とし、繁殖賞をとったが、実際の人工ふ化はとても難しく、餌を色々と試したもののことごとく失敗した。国外でもベルギーなどで試されたが、やはりふ化してから25日目で亡くなった。
その中で宇部市は人工ミルクで育てることに成功し、その後海外からも高い評価を受けた。困難なことに成功したこの出来事が、白須氏自身の動物に携わる大きな力になった。
(昭和60年)
梅雨時期のペリカン島がつかりそうな時期に、モモイロペリカン人工ふ化により産まれた3羽のうち1羽がカッタくん。
(平成元年)
カッタくんが鏡に映った自分の姿に恋をして、明光幼稚園に毎日通うようになった。通園は3年間続き、ついには鏡の前で営巣しようと試みたが、園児が周りにいることから断念し、幼稚園の裏に住宅地のゴミを集めて営巣をしてしまった。
このとき、カッタくんに野生本能を思い起こさせることと、幼稚園の周辺に夜は野犬、キツネ、タヌキなどが徘徊している状況で、カッタくんの命の保護を目的に、カッタくんの羽を抜いて飛べなくし、幼稚園に行かせないように対処した。
羽を抜くときは、親別れの儀式よろしく白須氏がカッタくんと1対1で風切羽を8枚ほど抜いた。こうすることで飛べない3、4ヶ月間、ペリカン島で繁殖行動を学習させることを狙いとした。
カッタくんの繁殖行動については、4回失敗し、5回目で成功した。
モモイロペリカンの繁殖行動では、他のペリカンと違い、お腹で抱卵するのではなく、水かきを卵にのせて卵を温める。また、オスとメスで抱卵を交替するのだが、カッタくんは水かきを卵にのせるときに誤って卵を転がしてしまって、繁殖に失敗した。
余談になるが、モモイロペリカンは卵を2つしか産まない。これは抱卵の際に水かきを足にのせることに関係があると言われているが、2つの卵のうち、最初に産まれた雛が、後に産まれた雛を攻撃したり、エサを食べさせないようにすることで、必ず後に産まれた雛は死んでしまう。雛が両方育ったケースは常盤公園で1度しかないレアケース。
平成元年から平成3年までに前後して美空ひばりの死去、湾岸戦争など暗い話題があったが、カッタくんが幼稚園に通園するという明るい話題を提供できたと思う。白須氏にとってもカッタくんとは切っても切れない縁で結ばれており、カッタくんほど素晴らしい鳥はいないと思っている。
そのカッタくんも産まれて23年後に原因不明で死んでしまった。フラミンゴの人工ふ化で産まれたロリータという鳥も5年で死んでしまったことから、人工ふ化で産まれた動物は長く生きられないのではないかとも思った。メスは特にエストロゲン過剰症という血小板が減少し、出血が止まらない症状で失血死するケースがあった。
カッタくんの死亡原因は今もって分からないが、連れ合いのメスが死んでしまったことに影響を受け、ショックで死んでしまったのかもしれない。ちょうどメスがいなくなった時期にカッタくんは通園を止めていた明光幼稚園に再び行っている。この行動の背景には、いなくなったメスを探しに、初恋のペリカン(鏡に映った自分)がいた幼稚園を思い出して行ったのではないかと思っている。
(平成22年)
この年は、高病原性鳥インフルエンザによる白鳥類の殺処分があった。白鳥を飼育して53年の歴史が2日間という短い時間で閉じてしまい、白須氏自身も力及ばず、白鳥を助けることができなかったという悔恨が残っている。
殺処分の是非は別として、高病原性鳥インフルエンザ自体は非常に恐ろしい。東南アジアでは人への感染例があり、人から人への感染例はないものの、致死率の高さから、ときわ公園は大変なリスクを背負うことになると考えていた。
現在はマニュアルによって、鳥インフルエンザが発症しなければ殺処分する必要はないが、白鳥をときわ公園に再度導入することには慎重になるべきと考えている。
こうした高病原性ウィルスは地球温暖化がもたらしたものであり、人間がもたらした災いの1つではないかと思う。この白鳥の件で、私たちの生活環境がいかに大事かという教訓を得た。
(平成23年)
鳥インフルエンザの翌年、ときわ公園の老朽化に伴い、リニューアルを行うことが決定した。その後、プロポーザル方式によって、4社の中から事業者の選定があり、大阪芸大の若生教授指導の下、生息環境展示の基本方針を基にリニューアルに取り組むこととなった
現在、動物園はアジアゾーン一部のみ開園となっており、6種の動物を見ることができる。当初、この数の動物で500円の入場料を徴収することはお客様にとって申し訳ないと思っていたが、現在は好評をいただいている。
好評をいただいた背景には、動物展示のところに飼育員をガイドとして張り付け、お客様向けに、生息環境展示の説明をしたり、飼育を担当している動物のエピソード、特徴などを説明したりしている。
先日北海道から来場して下さった男性から「ときわ動物園のテナガザルは日本一」という言葉をいただき、ボンネットモンキーとコツメカワウソが水辺のマングローブを模した場所で一緒に泳ぐ姿も好評であった。
生息環境展示では困ったこともある。それは、サルが植樹した葉っぱを全て食べつくしてしまうこと。例として、ハヌマンラングールは胃袋が3つの部分に分かれており、腸も長い。これは木の葉など繊維質を消化するための特徴。
植物の植え替えも検討しなければいけないと考えているが、現在、サルは毒草といわれるものまで食べており、お腹をこわしているケースも見受けられる。
動物と植物との共生は、現在飼育員のテーマの一つであり、腕の見せ所の一つと考えている。このためには、サルが食べない樹木を植えることも必要と考えている。また、サルにとって水堀の島での生活は、子どもを抱えた親にとっては大変なストレスもあるようでここも解決しなければいけない。
話は変わるが、ときわ動物園の繁殖成功率は国内でも屈指で、ほぼ100%に至る。なぜかは分からないが、意識して取り組んでいることは2つあり、一つは飼育員が動物へのエサの量、食べ残しの量などを個別にデータ管理している。もう一つは多種多様な植物をエサとして与えている。
エサについては、サルは通常バナナなどだが、ときわ動物園では朝一番に7種類の野草・木の葉を1日も欠かさず与えている。同じ野草ばかりだと栄養が偏ってしまうため、わずかながらミネラル分を含む季節の野草を混ぜている。
このことが奏功しているのか分からないが、ときわ動物園では近親交配を行っても、障がいのある個体はでていない。トクモンキーなどは元々数がそんなにいないので、近親交配もやむを得ないのだが、野生動植物をエサとして与えることが影響しているのだと思っている。近親交配でも上手くいっているケースは、世界で見ると、バッファローやシフゾウなど絶滅の危機から個体数を増やしたケースもある。日本でもトキが一時期60羽程度まで減ったが、多様な昆虫、野生の植物を食べることで、現在は個体数を増やしている。
来春の全面オープンに向けて工事進捗が進み、中南米・アフリカゾーンの動物も徐々に入ってきている。現在はワオキツネザルを試験的に放獣しているが、全ての樹木の葉を食べてしまっており、葉を食べないように鷹の爪や柿渋などを樹木に塗ったりして、葉を食べないような効果を検証しているところ。
ここでも植物と動物の共生が課題となっているが、みなさんもアドバイスがあれば教えてほしい。
ときわ動物園総工費は約19億円市の税金を投入して建設しているが、今後の維持管理コストもできるだけ抑えていかなければならないし、通常どの動物園も2、3年は盛況だが、その後は来場者が低迷する。
そのときのために、10年先を見据えて、来場者に喜んでもらい、リピーターになってもらう方法を考える必要がでてくる。
現在のときわ動物園の園路構造は、何度も同じ所を見るように周回するものではなく、出口まで一方通行としている。このことによって、流れができて、多くの来場者に見ていただく事ができている。
このことは、来場者にとっては、ゆっくり見て楽しむことができない上、生息環境展示では昨日見られた行動が今日はみられないという不便なこともある。しかし、現在はこれを逆手にとって、来場者が見学にくる季節や時間帯によって見ることのできる行動が違うという楽しみをもって、リピーターへとつなげていくように考えている。
スタッフも、10年先のときわ動物園を見据えて一生懸命がんばっている。是非とも来春の動物園ゾーンのフルオープンは期待してほしい。
【質疑応答】
Q:司会者の持った感想
①サルに鼻毛が無いというのを初めて知って驚いた。
②カッタくんは素敵な恋をしていたことに感動した。
③白鳥の件については、致し方ないと思うが、決断することに非常に勇気が必要だったと思う。
A:殺処分の決断については市長が下したことになっているが、国・県の姿勢は、法の強制ではないが、家畜と同様の扱いをするように求めていた。この件には家畜保健所、獣医など多くの方が関わったが、白鳥は捕獲すること自体がとても難しかった。県警などは100人体制で捕獲を試みたが、300羽程度いる白鳥の捕獲には1週間~10日前後かかると見込まれていた。白鳥の生態に熟知した白須氏が捕獲作業に関わることで2日間という非常に短期間で捕獲することができたのだが、獣医の中には涙を流しながら処分を行う姿も見られた。この件は携わった人でないと分からない気持ちがあると思う。
Q:園路の一方通行については違和感がある。見たいものがあれば、もう一度見ることができるような園路の構造にしてはどうか。また、動物園の運営には多様な人の意見を取り入れていくべきではないか。
A:意見を取り入れていくことはまったく同感。園路も一方通行と言ったが、戻って見に行くことを禁止しているわけではない。一方通行は動物園運営の戦略の一つで、来場者が多い時にスムーズに見学してもらうため。本当に見たい人はもう一度他の日に来場して見てほしい(笑)。
C1:近場に住む人はそれで良いが、遠方から来る人には不満ではないか?
C2:一方通行とはいえ、見たいところに戻れるのだからそれで良いのではないか。
Q:ときわ動物園リニューアルに伴う動物飼育計画(当日資料)にアジアゾーンに予定されているクロザルが、飼養数が4頭いるのに、飼養計画数0(ゼロ)となっているのはなぜか?
A:クロザルは展示予定がない。理由は他所には個体数があまり無いため。繁殖棟で飼育する予定としている。展示に何らかの理由で空きができたときに展示するように考えている。
Q:同様にその他ゾーンのアジルテナガザルは資料によると「展示予定のない種」として扱われているが、クロザルと扱いは同じなのか?
A:アジルテナガザルは、オスの個体があまりいなく、現在いる個体も高齢で繁殖は難しい。将来的には繁殖棟へ移し、飼養している間にオスの個体を他所で探すことを考えている。
Q:中南米ゾーンのコンゴウインコの個体は性別が分かりにくいと聞いているが、ときわ動物園で使用している個体の性別は?
A:オスと聞いている。
Q:自身も海外の動物園に行く機会があるのだが、宇部市の姉妹都市でもあるオーストラリアのニューカッスルの動物園では、規模は大したことはなく、展示されている動物も広く集めてきているわけではなく、カンガルーなど地元に生息している動物のみ。だが、とても印象に残っているのは、自然の中の動物園があると錯覚するくらい、緑で埋め尽くされている。ときわ動物園も生息展示をするのであれば、緑で埋め尽くされるような園を目指すべきではないか。
また、リピーターを増やす戦略についてもお話されたが、飼育員をガイドとして張り付かせるのも良いが、来場者が後々印象に残るような目玉が必要ではないか。
A:園路について、現在植樹したばかりで、5~10年後には樹木も成長して景観は良くなってくると思う。
目玉については、テナガザルの飼養数が国内一多いこと。また生息環境展示もその一つ。ただ、今後考えていく必要はあると思っている。
Q:1995年にスコットランドで現地の動物園に行き、2つのことに驚いた。1つ目は檻の無い動物園だったこと。2つ目はペンギンパレード。ペンギンパレードは動物園の目玉として売り出していた。
現在の動物園は平日と休日の来場者にかなりの格差があると思われる。このギャップをどう埋めるかというのが鍵だと思うが、そこで2つ質問がある。
1つ目:バスツアー客などの営業はどのセクションが行っているのか?
2つ目:沖縄の美ら海水族館などでは、大きな水槽の近くにカフェ・軽食スペースがあり、動物を見ながら休憩・食事することができる構造になっている。来場者も忙しいため、食事と観賞がセットにできるような工夫はないか?
A:2つとも良いアイデアだと思う。来場者が減少する2、3年後を目途にマイナーチェンジという形で取り入れていけたら良いと思う。
C1:動物園自体の面積はそんなに広くないのでは?
C2:地下通路、ガーデンエリアまで有料エリアにしてみてはどうか?
C3:将来的に動物とのふれあいを通じて命の尊さを学ぶことも必要。
C4:白鳥をどうするかという問題も残っている。これは市民の意見を踏まえて慎重に対処していく必要がある。
C5:鳥インフルエンザのこともあり、ペリカン島はネットで覆われている。これは野鳥との接触ができないようにするための配慮であり、白鳥も導入したとしても、従来と同じような飼養方法ではいけないと考える。
Q:植物と動物との共生という話が出たが、現在の動物園は植物に対して過剰な動物が飼養されているのではないか?エサはどのようにしているか。
A:エサは全て園内で調達している。そのために牧草を栽培する取組みや、成長の早い樹木を植えるなど試行錯誤している。
C1:ときわ動物園のサルにとっては、本来生息する熱帯雨林のような多様な植物や昆虫が生息する生態系と比べて貧弱なものではないだろうか。
C2:サルには以前から多様な野草をエサとして与えている。そのおかげで繁殖率が良いのではないか?
C3:ペンギンパレードの話で思い出したが、常盤湖を利用した行動展示などしてみてはどうか?
C4:ペンギンにランドセルを背負わしたり、服を着せたりすることも見られたが、可哀そうである。
C5:現在動物に服を着せたりすることはNG。人間に飼養されていることが動物にとってはストレスになっている場合もある。動物が人間からエサを与えられている時点で『自然』ではないと思う。
A:ときわ動物園では、自然に近い野草を食べさせるという取組みで出来る限りのことを行っている。
Q:生息環境展示という話であったが、私はペリカン島を見ないようにして歩いている。そもそも面積が狭いペリカン島に対してペリカンの密度は高いように見えて、楽しい気分にならない。衛生上も問題があるのではないか?
A:ペリカンは数が多くいないと繁殖ができない。私が考えるに、あのペリカン島では50羽はいけると思っている。衛生上の問題も、島の上部が高いことから、糞を湖に向けても護岸ではなく、湖に落ちるようになっている。
鳥インフルエンザ前は38羽近く生息していたが、現在は15羽しかいない。特にメスはエストロゲン症などが原因で死んでしまう。現在、ペリカン島はネットで覆われていることから、自然のエサを食べることができない。こうした場合、何をエサとしているかというと、冷凍の魚である。できるだけ鮮魚の方が良いが、都合がつかないときは、冷凍魚とビタミン剤を投与している。それでもやはり自然のエサが良い。将来的には常盤池に生息する外来魚、ブラックバスやブルーギルを捕まえてペリカンにエサとしてやることも考えている。
Q:なぜときわ動物園はサルなのか?
A:宮大路動物園が移転するときから、人はサルに近しく、しぐさも似ているとされ、国内でサルを専門に飼養している動物園がモンキーセンター以外に無かったことが理由。
加えて、欧米から日本人はアジアの動物を冷遇していると指摘されたことがある。日本の動物園はアフリカなどの動物が中心で、アジアの動物であるサルなどはほとんどいなかった。
Q:当初の若生氏による設計から不適合な部分(園路が狭いなど)が出てきたり、食事を見ながら動物を見学するというアイデアが出てきたり、現状が当初のコンセプトと違う部分が出てきていると思うが、今後どういう方向性を持っているか?
A:現在はフルオープンに向けて予算がついていることから、突き進んでいく。これまでも矛盾する部分については、若生先生とスタッフで議論することもあったし、誰に遠慮することなくやってきたつもり。繰り返しになるが、オープンして2、3年後、目先を変える意味でも多様な意見を取り入れていくことも必要ではないかと考えている。
実際のところ、現在の動物園の面積は狭く、生息環境展示を継続していくには無理があると考えている。今後、現在ある樹木を別のものと植え替えて生息環境を多様にするなどのアイデアで乗り切っていく必要があると考えている。
白須さんの静かな口調の合間に時折見られた、激しい後悔と意欲が却って強烈に印象に残りました。また何度も出てきた言葉『動物と植物の共生』には、白須さんの強い想いが感じられました。
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