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9月は「オゾン層保護対策推進月間」です
2015年09月03日
オゾン(O3)は、地表から約10~50km上空の成層圏に多く存在しており、このオゾンが多く集まる層のことをオゾン層と呼びます。
このオゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線の大部分を吸収し、地球上の生物を守るバリアとなっています。
しかし、フロンなどのオゾン層破壊物質によってオゾン層の破壊が進んでおり、南極上空では、毎年8~12月頃にオゾンホール(オゾンの濃度が極端に減った状態)が観測されています。
2014年のオゾンホールは、10月1日に最大面積2,340万km2に達しました。これは、過去10年間(2004~2013年)平均とほぼ同程度で、南極大陸の約1.7倍と大きなものです。
オゾン層の破壊の主な原因とされているフロンは、安価で扱い易く、人体へも害が小さいため、冷蔵庫やエアコンの冷媒や、スプレーの噴射剤などに使用されてきました。
しかし、オゾン層の破壊が確認されてからは、フロン等のオゾン層破壊物質は世界的に生産が規制されるようになりました。
規制を受けて、オゾン層を破壊しない代替フロンと呼ばれる物質が開発され、様々な用途に使われています。
しかし、フロン、代替フロンは、強力な温室効果ガスでもあります。
特に、代替フロンであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)は、京都議定書の削減対象物質となっており、京都議定書の削減約束を達成するためにも、それらの排出抑制が必要です。
日本としては国際的に協調してオゾン層保護対策を推進するため、1985年の「オゾン層保護のためのウィーン条約」、1987年の「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」に加入し、1988年、世界に先駆けて「オゾン層保護法」を制定しました。
この法律に基づき、オゾン層破壊物質の生産規制や排出抑制に取り組んでいます。
また、フロン類の大気中への放出を防ぐため、「フロン排出抑制法」、「家電リサイクル法」及び「自動車リサイクル法」に基づき、製品を廃棄するときのフロン類の回収・適正処理を義務づけています。
さらに、「フロン排出抑制法」では、製品の使用時におけるフロン類の漏洩防止対策を義務づけています。
近年、フロンや代替フロンに代わって、オゾン層を破壊せず地球温暖化にも影響の少ない物質を用いた「ノンフロン」製品が開発・普及してきました。
特に、家庭用冷蔵庫や建材用断熱材の分野でノンフロン製品の普及が進んでいます。 地球環境の保全のため、ノンフロン製品を選ぶようにしましょう。 (P)
出典:環境省HPより
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