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核の海の証言―ビキニ事件は終わらない

2015年02月05日

 昨年が第五福竜丸事件から60年ということで関連の書籍が昨年多く発刊、そして復刊されました。

 そして学習館でも数冊の関連図書を入手した。

 その内の一冊を紹介します。

 書名は「核の海の証言―ビキニ事件は終わらない:山下正寿」です。

 ところは高知県のある漁村、1983年そこで「幡多高校生ゼミナール」というサークルが地元の高校に生まれ、「地域の現代史を発掘し始めた。

 そして1985年、広島、長崎の被爆40周年の年に地域の被爆者の調査を始めた。

 この調査で地元にビキニ水爆実験の被災漁民がおられることを発見し、この第五福竜丸の影に隠れた巨大な事件の真相に迫っていった。

 調査は高校教師であった山下正寿さんが指導し、調査は高校生の先輩から後輩と代々受け継がれ、30年も闇に埋もれていた事件に光を当ててきた。

 一連の核実験で被爆した船は漁船だけではなく7000トンもの貨物船も被爆していた。

 その被爆した船は第五福竜丸を含めてのべ約1000隻であった。

 米国が200万ドルの見舞金を払うことで第五福竜丸以外は調査が打ち切られるという日米政府の隠ぺいによって公にされておらず、調査は苦労の連続であった。

 被爆した漁船員は健康障害と高額の医療費に悩まされ、多くの人がガンで若くして亡くなっていた。

 高校生たちの地道な調査、調査は日本全国、そして韓国まで行われた。

 本著はその調査の報告書です。(P)

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