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しのびよる秋の風情
2014年09月16日
今日も外は青空が広がっている。
気温も9月半ばとはいえ、汗ばむ気温にすこしばかりうんざりした気分である。
しかし、やはり間違いなく秋である。
宇部市まちなか環境学習館のある街区公園の花壇には秋の代表的な花である彼岸花も少しばかり咲いている。
近くを通る国道190号線を行きかう車の排気ガスと人々の生活から排出される空気に少しばかり勢いをそがれている雰囲気ではあるが、その花の色を精一杯主張している様である。
彼岸花、別名マンジュシャゲとも言うそうであるが人とかかわりの深い花の様である。
この花の根は球根、正確には確には鱗茎(りんけい)と言い、玉ネギのように次々にむいていくことができる。
鱗茎は毒を持つことで有名であるけれども、でんぷん質に富み、飢餓が流行った時代には、長時間水に晒して水溶性の有毒成分であるリコリンを除いて食料として食べられていた。
また、その有毒性ゆえに、田畑を荒らすモグラや野ねずみを防ぐために畔に人為的に植えられていた。
かつて土葬が主流の時代には埋葬された遺体をモグラや野ねずみから守るために墓地にも多く植えられていたそうである。
そんな少しばかり物騒な彼岸花であるが、花言葉は「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」「悲しい思い出」「想うはあなた一人」「また会う日を楽しみに」というものである。
また秋の季語でもある。(P)
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